【2025年9月18日】FOMCは利下げに慎重!ドル円147円台で推移、今後の焦点は?

【2025年9月18日】FOMCは利下げに慎重!ドル円147円台で推移、今後の焦点は?

昨日9月17日(水)深夜、今週最大のイベントであるFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が公表されました。政策金利は据え置かれたものの、同時に公表された今後の金利見通しが、市場が考えていたよりも利下げに慎重な内容だったことから米国の金利が上昇。ドルが買われ、ドル円は一時147円台後半まで値を伸ばしました。

昨日のドル円に影響したニュース (2025年9月17日)

FOMC、金利据え置きも「インフレ抑制を優先する姿勢」を鮮明に

FRB(米連邦準備制度理事会)は、政策金利を市場の予想通り5.25-5.50%に据え置きました。しかし、声明文やその後のパウエル議長の会見、そして今後の金利見通しからは、物価上昇への強い警戒感と、利下げを急がない姿勢が改めて示されました。これは、金利を高い状態で長く維持する(Higher for Longer)ことを意味します。

金利見通しが示した「利下げはまだ先」

今回最も市場に影響を与えたのが、FOMC参加者の今後の金利見通しを示す「ドット・プロット」です。前回6月の時点よりも、2026年以降の金利見通しの中央値が引き上げられました。これは、市場が期待していたよりも、FRBはゆっくりとしか利下げをしないことを示唆しており、これが米国の長期金利を押し上げ、ドル買いを加速させる最大の要因となりました。

パウエル議長会見の要点

その後のパウエル議長の記者会見では、「物価上昇率が目標の2%に戻るまで、景気を少し抑えるくらいの金融政策を維持する」「利下げを急ぐことはない」といった趣旨の発言が繰り返され、今後の利下げには慎重であるという内容を改めて示す形となりました。

昨日の日米経済指標【全結果】(2025年9月17日)

発表時間 (日本時間) 指標名 市場予想 結果 概要
8:50 🇯🇵 貿易収支 (8月) -9,340億円 -8,985億円 予想より赤字額は縮小しましたが、FOMCを前に市場の反応は限定的でした。
翌3:00 🇺🇸 FOMC政策金利発表 5.25-5.50% 5.25-5.50% 金利は予想通り据え置き。しかし、今後の利下げに慎重な内容だと判断され、ドル買いが加速しました。

日米金利差の動向

FOMCが今後の利下げに慎重な姿勢を示したことを受け、米国の長期金利(10年債利回り)は4.3%台へと上昇しました。日本の長期金利も少し上がりましたが、それ以上に米国の金利が上がったため、日米の金利差はさらに拡大し、ドル円を支える要因となっています。

日付 🇯🇵 日本 10年債利回り 🇺🇸 米国 10年債利回り 日米金利差
一昨日 (9月16日) 約 1.60% 約 4.04% 約 2.44%
昨日 (9月17日) 約 1.61% 約 4.32% 約 2.71%
本日 (9月18日) 約 1.62% 約 4.35% 約 2.73%

本日の日米経済指標【結果と予定】(2025年9月18日)

本日は日本時間の夜に、米国の労働市場や景気動向を示す重要な経済指標が複数発表されます。FOMC後の市場の反応を見極める上で、これらの結果が注目されます。

発表時間 (日本時間) 指標名 市場予想 ドル円への影響
21:30 🇺🇸 新規失業保険申請件数 22.5万件 労働市場の強さを示す指標。予想より少ない(強い)結果となれば、ドル買い材料となる可能性があります。
21:30 🇺🇸 フィラデルフィア連銀製造業景気指数 (9月) -0.5 景況感を示す指標。予想を上回れば景気の底堅さを示し、ドルにプラスの影響を与える可能性があります。
23:00 🇺🇸 中古住宅販売戸数 (8月) 408万戸 金利上昇の影響を受けやすい住宅市場の動向を示します。市場予想との乖離が大きければ、相場が反応する可能性があります。

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