【2025年8月14日決算発表翌日】壽屋(7809)は買いか?最新決算と自社IPの将来性を徹底解説!

【2025年8月14日決算発表翌日】壽屋(7809)は買いか?最新決算と自社IPの将来性を徹底解説!



フィギュア・プラモデルメーカーの雄、株式会社壽屋(コトブキヤ)。先日発表された最新決算は増収減益と少し元気のない内容でしたが、株価は割安水準なのでしょうか?
本記事では、最新の決算内容から、同社の強みである「自社IP」の将来性、そして株主還元まで、個人投資家が知りたい情報を網羅的に分析していきます。

最新決算(2025年6月期)のポイント:増収減益の背景

2025年8月13日に発表された2025年6月期の通期決算は、売上は伸びたものの利益は減少する「増収減益」という結果でした。米国の関税政策の影響などが利益を圧迫した一方で、自社IPである「メガミデバイス」などが業績を力強く牽引しました。

項目 2025年6月期実績 前期比
売上高 165億2百万円 +0.8%
営業利益 16億10百万円 -2.8%
当期純利益 10億91百万円 -1.1%

今後の株価は?ポジティブ・ネガティブ要因を整理

会社は来期(2026年6月期)について、売上高180億円(9.1%増)、当期純利益11.4億円(4.9%増)と、再び増収増益に転じる強気な予想を出しています。この予想をどう評価すればよいのでしょうか?

📈 ポジティブな理由(株価上昇シナリオ)

  • 強力な自社IP:「メガミデバイス」等の自社IPが絶好調。利益率が高く、今後のメディアミックス展開にも期待が持てます。
  • 海外展開の加速:世界的な日本文化ブームを追い風に、海外売上比率が拡大する可能性があります。
  • 高い株主還元意識:増配を継続しており、株主を重視する姿勢が投資家の買いを呼び込みそうです。

📉 ネガティブな理由(株価が上がりにくいシナリオ)

  • 業界の巨人との比較:「ガンダム」を擁するバンダイナムコ等と比べると事業規模が小さく、評価に差がつきやすいです。
  • 市場の成長性:プラモデル市場はニッチと見なされ、爆発的な成長期待を持ちにくいと考える投資家もいます。
  • 直近の減益実績:一度減益となったことで、今後の利益成長への信頼が完全に回復するには時間がかかるかもしれません。

株価は割安?PERで同業他社と比較

壽屋の来期予想PERは約11.2倍。これは同業他社と比べてどうなのでしょうか?

会社名 予想PER(参考値)
壽屋 約11.2倍
バンダイナムコHD 約35倍
タカラトミー 約21倍

このように、同業大手と比較するとPERは低い水準にあり、株価には割安感があると判断できます。

個人投資家に嬉しい「株主優待」と「配当金」

壽屋の魅力は、充実した株主還元にもあります。

  • 配当金:2026年6月期は1株45円を予想。前期から10円の増配予定で、配当利回りは約2.8%です。
  • 株主優待:コトブキヤ店舗や通販で使えるお買物券に加え、長期保有でオリジナルQUOカードももらえます。
保有株式数 優待内容(合計相当額)
100株以上 2,000円相当(お買物券)
300株以上 5,000円相当(3年以上保有で6,000円)
1,500株以上 10,000円相当(3年以上保有で13,000円)

もしPERが15倍になったら?株価シミュレーション

最後に、もし市場の評価が高まり、PERが同業他社に近づいていったら株価はどうなるでしょうか?来期EPS予想(142.4円)を基に試算しました。

PER(倍) 理論株価(円)
12倍 1,709円
13倍 1,851円
14倍 1,994円
15倍 2,136円

PER15倍が実現すれば、株価は2,000円を超えるポテンシャルを秘めていることがわかります。

【結論】壽屋は「買い」なのか?

壽屋は、「強力な自社IPを武器に世界へ挑戦する、株主還元にも厚い割安成長株」と評価できます。

直近の減益は懸念材料ですが、それを織り込んでもなお、現在の株価は割安感があります。自社IPの成長と海外展開が順調に進むことを期待できるのであれば、長期的な視点で面白い投資対象と言えるのではないでしょうか。


※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。

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